3.混雑率180%とか言いますが、もとになる定員とは?
新幹線や特急電車の定員は座席数と同じですが、通勤電車は、「JIS E7103 通勤用電車の車体の設計通則」に計算方法が
あり、「立席」という座席のない席もある程度定員に含めることになっています。つまり、
- 乗客定員は、座席定員と立席定員との合計とする。
- 座席定員は、腰掛幅を、乗客1人当たりが占める長さ(原則として、430mm)で除した数とする。
- 立席定員は、座席用の床面及び座席前縁から250mmの床面を除いた客室床面のうち、有効幅550mm以上で有効高さが1900mm以上
確保できる床面の面積を、乗客1人当たりが占める広さ(原則として、0.3m2)で除した数とする。
- 定員質量は、定員の乗客が乗車したときの乗客だけの質量で、乗客1人当たりの質量は、55kgとする。
となっています。
体位向上や7人掛けに6人しか座らないようなことにならないよう、ロングシートでも1人分のスペースを示す印を付けたり、
バケットタイプの椅子にし、1人当たりの幅も450〜460mmにとる例が多くなってきました。1人でも多く座れるようにきちんと座りたいものです。
なお本題から外れますが、立席定員の1人原則0.3m2に対して、最大詰め込む?と1m2で10人、
つまり1人0.1m2まで圧縮できるそうですが、そのような状況は体験したくないものです。
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